トワイライトゾーンに迷い込んだのだろうか?
全く持って奇妙な話である、しかもそれは現在進行形だ。

昨日サムイ島に来た。前回来たときのホテルが高い割にはしょぼかったので、今回はネットで入念に探した。狭いのはいやだし、多少高くても場所がいいホテルがいい。そして見つけたのがチャウエンビーチのチークホテル。

The Teak Hotel Samui
The Teak Hotel Samui

一泊4000円くらいで写真を見る限り部屋も良さそうだ。私が注目したのが「このホテルには客室が 348 部屋あります。」という情報。これだけの部屋数があるのはかなり大きなホテルで、サムイにも多くはないはずだ。大きなホテルはそれなりにサービスも設備も充実している。なんでこんなに安いのだろう・・・

情報を得ようと検索したが全く情報が出てこない。これは新しいホテルなのかも知れないと思い、ラッキーということで予約した。他の良さそうなホテルは満室だったということもある。

そして前日、こんなメールが来た。

Dear Mr. Okada,
We are happy to inform you that your are the our first costumer in our new hotel The Teak Samui Hotel. Please let us know you arrival time.
Thank you and looking forward to see you soon.

えっ、それはうそだろう。新しいホテルだからお客さん皆に同じメールを出しているに違いない。

そして当日、普通は300バーツするお迎えの車が無料で、ホテルに着いたら「あなたがこのホテル最初のお客さんです。」と言われレイをかけられ、写真を撮られ、小さな歓迎セレモニーが行われた。ディズニーランドでも「1億人目のお客様」とかそういうのでセレモニーが行われるがそういうのはかわいい子供連れのファミリーとか美人のカップルとかそういうタイミングで選んでいるに違いない、しかし、一人目と言うのはチョイスのしようがなくファミリーでもカップルでもないおじさんのお一人様になってしまい申し訳ない気持ちにもなった。しかも、「今晩お泊りになるのはお客様だけです」という仰天の事実。実はこのホテルは向かいにあるブルーラグーンホテルのオーナーによる第二弾大規模ホテルで、私は記念すべき最初の宿泊客ということで歓迎モードに入り、朝食無料で、ルームサービスも3人がかりでやってきて至れり尽くせり。何せ客は私一人なのだ。タオルも部屋も何もかも新品。写真のプールも独り占め。booking.comに出ている部屋の写真の通りの豪華な部屋。というか、この写真の部屋が今私が泊まっている部屋である。他の部屋はまだ工事中だったり準備ができておらず、ベランダにチェアが置いてあるのが私の部屋だけだからわかる。

昨晩も、今晩も、348部屋の大ホテルに私一人で泊まっている。人生初めての不思議体験と言っていいだろう。長く生きているとこんなこともある。何年か経った後、誰かとここに来て、「私が一人目の客だ」と言っても絶対に信じてくれないに違いない。