うちのヨガのインストラクターがインフルエンザになった。

と思ったのですぐに病院に行った。前触れも理由もなく猛烈に気分が悪くなり、悪寒がし、関節が痛くなったのだ。熱は39℃を超えていた。数日前から家に泊めていた友人がインフルエンザだったのでそれがうつったと考えられた。

ところが、医者は検査の結果、インフルエンザではなく「ただの風邪」と診断し、タミフルを処方せずに帰したという。その後、三日三晩高熱に苦しんだのは言うまでもない。風邪では上記のような症状は出ない。

そこで、もう一度別の医者に行った。すると、「インフルエンザに間違いはないがタミフルは症状が出てから2日以内に飲まないと意味がない。だから、今は安静にするしかない」と言われて帰ってきたという。

タミフルをけちっているのか?

要するに最初の診断が誤診である。私は初めから誤診だと思っていた。なぜなら、過去に私も同じような経験をしたからだ。

インフルエンザの検査は、鼻に綿棒のようなものを突っ込む、痛-い検査である。痛さに躊躇すると鼻の奥まで届かずウイルスを採取できない。また、インフルエンザの初期はウイルスがまだそれほど増殖していないので(だからこそタミフルが効く)、検査で陽性が出ないことも多い。私の場合、初日は陰性、3日目に(どう考えてもインフルエンザだと思い)再検査したら陽性であった。

タミフルが効く初期には検査に現れず、検査でわかる頃にはタミフルは効かない。ここにジレンマがある。非常に危険なことだ。

医者としては検査で陽性にならなければタミフルを(基本的には)処方できないのだろうが、そういう現状をよく勉強して臨機応変にタミフルを処方してほしいものである。まさか、「検査を何回もやれば儲かる」とか「タミフル備蓄量を減らさないため医局から処方を抑えるように言われている」わけでもなかろう。

近いうちに鳥インフルエンザがやってくる可能性もある。誤診は即、死に繋がる。「風邪です」と言われることは死刑宣告に近い。患者としての防衛策は、次回のためにタミフルを貰っておいて、次回インフルエンザになったらすぐに飲むことだろうか。