すぐ怒る人がいる。
電話に出ると、ヨガスタジオに入れないらしい。その理由は、早く来すぎたためで、まだ前のレッスンが終わっていないからである。
その旨説明し、あと5分でレッスンが終わるので入れますとご案内すると、
「あなた、電話では早く来すぎると入れないことは説明しなかったですよね! そのときのひとですよね、責任者ですか、名前をフルネームで言ってください。」と激高し、「受付がやんないんですか、めんどくせえ」と悪態をついて突然電話を切った。女性である。自分が30分も前に来たことで5分待たされるというだけで、会ったこともない店長に「めんどくせえ」である。その方はその後ご入会いただいたので、私からは長期にわたってサービスを受ける立場である。その相手を初対面で暴言罵倒して、その後気まずくなるとか考えないのだろうか?
そもそももし私が同じ状況にあったならば、早く来すぎた自分が間抜けだったと苦笑するだけのことだ。そばに誰かがいて「もっと怒ったら」と言われたとしてもどうやって怒ったらいいのか困ってしまう。理由はわかったし、誰も悪くないし、相手は謝っているし、5分ほどぶらぶらしていればいいだけの話である。怒ることは疲れるし何より自分が気分が悪い。なぜこんなに瞬間的に怒りのエネルギーが沸き起こるのか不思議でならない。
以前別の人からも電話があった。「体調が悪いのでキャンセルしたいのですが」「承知しました。大変恐縮ですがご自身でも予約と同様、キャンセルはできますので、次回からは使ってみてください」
すると驚いたことに「はあ、こっちは直前なので親切のつもりで電話してるんですよ、それなのに何で説教されなきゃいけないんですか、悪かったですね、すいませんでした!」と激高してガチャンである。
言い方はもっときつかったと思う。親切なら、そんな言い方で人を不快にさせることは矛盾していると思うのだが・・・
病気なのだろうか、生理なのだろうか?
数百人に一人くらいの確率で、特に30才前後の女性にこのようなタイプの方がいるように思える。相手が怠慢とか、悪意を持った嫌がらせをしているなら攻撃的な言い方はあってもいいだろう。しかし、多くの場合は一生懸命やっている中でのちょっとしたミスや、逆に本人に原因があることも多い。自分が相手に迷惑をかけてしまったこともあるだろう。そんなときに「気にしなくていいですよ!」と気持ちよく許されたことはないのだろうか? あるに違いない。普通はそういう経験の蓄積で、相手に対しても、多少の失敗は笑って許してあげるものだ。ところが、この種類の人たちは、自分は許されて当然、相手は絶対に許さないらしい。なぜこういう人が出現するのか、こういう性向がエスカレートして内戦や戦争になるのか、人間の根源的な本能の一つなのか、単にカルシウム不足とか栄養失調による脳の変調なのか? 会社ではうまくやっているのか?子供のころに親から厳しくされたり虐待をされたのか? ゆとり教育や甘やかしで自分が偉いと勘違いしているのか?
色々と考えさせられるが、やはり、精神病の一種なのではないかと考えている