グレイトフル・デッドのジェリー・ガルシアは「一つの曲を完成させるには3年間演奏し続ける必要がある」と言ったらしい。

石の上にも三年とはよく言ったものだ。

一般的には我慢を尊ぶ諺のように捉えられているがそうではない。あるジャンルに取り組み、その世界を理解するには3年かかるという意味だと思う。

会社員時代は色々なことに取り組んだ。転勤もあるので、突然対象とする商品分野が変わることもある。レーザプリンタのトナーカートリッジを研究していた時代、そして、コンテンツ符号化、白物家電のネットワーク化、車載コンピュータのインターフェース、分野が変わる度に0から勉強し、研究し、会議をし、他社の情報を収集し、製造現場で打ち合わせをしとなるのだが、経験的に最初の2年くらいは何がポイントなのだかさっぱりわからない。よって、将来のあるべき姿はイメージできないし、今何をすべきかもわからない。ところが、不思議と3年くらい取り組んでいるとビジョンが見えてくるものだ。

ヨガスタジオ、タイマッサージスクールを始めて、自分で作ってみて、何がうまく行って何が思い通りでなかったか、そして他社についても自社の実績や失敗をベースに比較する。そんなことをしながら、考え続けているとだんだんわかってきた。ヨガスタジオについてもぼんやりと将来のあるべき姿が見えてきた。あと1年ちょっとで3年になるがその頃には確信に変わっているような気がする。ビジョンが得られれば後はそれを形にするだけだ。

勉強の3年の後は、事業拡大フェーズに入ろうと思う。これまでちょっとゆっくりしすぎていた感があるが、緊張感とスピード感を持ってやり遂げようと思う。