バンコクにアラブ人街があるのをご存知だろうか。スクンビット通りのソイ3、ソイ5。BTSだとNana駅の近くだ。

実はつい最近まで私はこの存在を知らなかった。知る必要もなかったわけだがインド人街があるのだからアラブ人街もあるかもしれないと調べてみたらあったのだ。私はスクンビットのソイ11にあるスイスパークホテルをよく利用していたのでそこのすぐ近くにアラブ人街があるというのを知って驚いた。

そして行ってみた。

驚いた。そこはアラビックワールドだった。インド人街よりもまとまりがよく、レストランもたくさんある。黒のベールをまとった女性といい、口ひげの男といい、周囲の匂いといい、ここはエジプトかモロッコ(アラブはその二カ国しか行ったことがない)かという雰囲気である。

ここに来た目的はベリーダンスとかアラブ映画のDVDが売られていないか見に来たのだが、残念ながらそういう店を発見することはできなかった。しかし、気持ちの良さそうなオープンレストランはたくさんある。

ケバブを始め、アラブ料理も充実している。うまそうだ。どこかで食っていこうかといくつかのレストランを観察してみた。値段はすごく安いわけではないがリーゾナブルである。メニューも豊富だ。と、あることに気がついた。ある異常なことに気がついた。

みんな水を飲みながら食事している・・・

そう、ディナーだというのに、テーブルの上には水のペットボトルが並ぶ。誰もビールやワインを飲んでいない。イスラム教徒は絶対に酒を飲まないのだ(少なくとも公衆の面前では)。

外国人向けにビールは置いているようだが、こんな雰囲気の中で飲む勇気はない。ビールを飲まないでケバブを食っても仕方がない。その夜、私が酒を飲めるところで晩御飯を食べたのは言うまでもない。