バンコクの国際空港が市民団体に占拠されたため飛行機の離発着ができなくなっているらしい。
理解に苦しむ事件である。この事件を理解するにはタイ人気質を理解する必要がある。
市民運動というと、正しいこと、社会のためのことをやっているように思えるが、まずそこがおかしい。現政権は正常な手続きを踏んだ選挙で決まったものであり、クーデターで生まれた政権なんかより余程由緒がある。なぜバンコク(都市部)の人がそれに納得しないかというと、その選挙結果は都市部ではなく農村部の人が投じた票によって決まったからである。感覚的には、東京都知事が北陸の人の選挙で決まったようなものか。
かといって、仮に現政権が退陣しても、また選挙を行うだけのことであり、また、都市部の人にとって気に入らない結果になるに違いない。だのに経済活動を犠牲にしてまで(余り意味のない)運動を行う。南国の人は先読みをしない、時間に対して大らか、結果として計画性が低い、ということなのか。
続く