ピシット先生の来日特別講習会が無事終了した。
今回も盛りだくさんの内容で、学べば学ぶほど、タイマッサージの奥深さが感じられ、ピシット先生の知識と経験と技術の深さに驚く。

そんな中、今回特に感じたのがストレッチの効能。

タイマッサージと言うと、強い指圧を思い浮かべる方も多いかと思う。しかしながら、近年、指圧よりもストレッチを重視する傾向がタイ厚生省や名人の間では定着しつつあるという。

その理由は安全性が高く、また治癒効果も高いからだ。特にヘルニアやぎっくり腰のように押すことに危険を伴う場合は特にいい。

さらに言えば、ストレッチをしてあげるよりも、本人が自分でストレッチをする方がいい。自分でやるので痛ければ止めるし、無理をしないので極めて安全性が高いだけでなく、毎日自分の家で、自分で行うことができる。しかもお金もかからないし、治療院に行く時間の無駄もない。

ピシット先生は、多彩なストレッチの技術を持ち、毎年少しずつ改良を重ねているのだが、このところ、特に、セルフストレッチを推奨するようになっている。いままでも治療後に必ず、自分でできるルーシーダットンを教えて毎日行うように指導するのだが、最近は初めから患者さんにルーシーダットンを教え、あるいはそれを手伝い、それだけで治療を完了してしまうことも多い。

お客さんがルーシーダットンを覚えて、自分で毎朝エクササイズを行うようになったらサロンや治療院は要らなくなってしまうのだが、それができないから病院や治療院に人は来る。しかし本当はセルフストレッチが最強であり、自分の健康は自分の努力で管理すべきもので、その意識がないとすぐにまた悪くなってしまう、それがピシット先生からのメッセージであるように思う